日本画

     
   

「花は咲く」は、映画監督の岩井俊二氏の詩に菅野よう子氏が曲をつけた。3・11の復興ソングとして幅広く歌われ、人々の心の傷を癒した。この歌を聴きながら、ふと、今年の日本水墨院の作品は花にしようと思い立ち、庭の花をスケッチし仕上げた作品である。花の王者として華やかに咲く花に、希望と再生へのメッセージを託した。


我が家の庭にある紅白の梅の木に、寒い冬が続いても晴れた日には毎年必ず何処ともなくメジロが数羽来て、花をついばむのを見て描いた作品です。日本古来から「松・竹・梅」は祝いのしるしとして伝えられています。私も水墨画に毎年描く題材です。松、竹は冬にも葉が青く、梅は春一番に咲く花として新年には玄関に門松として竹と共に飾り祝います。

   

 
 

嘉藤大峻

KATO TAISHUN

山陰水墨画協会名誉顧問、日本水墨院理事
 
1935年島根県生まれ。
日本水墨院展において審査委員賞、特賞など受賞。また、この他に遙玄展会長賞、水墨画大賞展富山知事賞、新日美展大賞、同厚生大臣賞など受賞。個展開催も23回を数える。

 
     

一覧へ戻る