洋画

     
   
海から生まれる夢を軽妙タッチで表わした。<br />
波間で生き方違う女性たちが、各々の幸せ想う。幻の妖精。波上に咲かない花。そして蝶の舞いも応援。世相を海の舞台に置き換えた。
月光の空に花は消える。花の妖精は昇華し飛翔する。それは陽炎か夢か。ふと輝く未来、世の無情をも思う。妖精は妖気を放つ。画面からあやしい雰囲気が漂うなら幸せである。
人品の正面を直視せず、背面、側面そして内面をも窺った。美しい曲線や心象が浮上してくる。それは人の心を誘い寄せるものがある。この理想を具現化した。人間の魅力は寛ぎの中にも見い出せる。静かな立ち姿、座す振る舞いに、飛び交う蝶もとまる。春色を基調に平穏な円らさで、至福のひと時をきりとった。

   

 
 

木村素子

KIMURA MOTOKO

新生美術会副会長、香川県美術家協会会員
 
1946年香川県生まれ
県展に入選、新美展で入選を重ね新生美術会常任委員となる。また、個展やグループ展でも制作発表、日本ユネスコ賞など多くの受賞を重ねている。

 
     

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