日本画

     
   

私の制作活動の一つとして、絵手紙のジャンルがある。主人が亡くなった時、絵手紙をかき、便りを出すことで、いろんな方々からブーメランのようにご返事を頂いた。私はいつしか悲しみから救われていた。<br />
この絵「谺(こだま)」は、亡き主人を思い描いた絵手紙である。私の思いは谺となって、天に届いた。

2012年夏の中国桂林の旅はとても良かった。3尺×6尺の軸を機内に手荷物として運び、中国桂林美術館に展示、オープニング、席画、観光、授賞式、搬出、充実した旅であった。<br />
帰国後、「漓江風情」として一気に描き上げた。2013年1月アジア創造美術展、3月NIJIIRO Napoli展、Ramo d'oro galleryにて発表。コーディネーターVincenzo氏の動画 http://youtu.be/9PYnYOb2CHI を通じて紹介された作品でもある。<br />
墨は魔法です。この大自然とご縁に、感謝いっぱいです。これを励みに、制作、発表、いろんなことにチャレンジしていきたい。

2011年3月11日に発生した東日本大震災を思っての作品。<br />
震災の1週間後には北茨城の姑のもとの安否を確かめに、そして4月末にはボランティアで震災地東松島を訪ねました。<br />
帰って来てから被災地の人々の苦しみを少しでも共有できたらと思い、心の滝を祈る思いで描きました。<br />
あの時の心の震えを何らかのかたちで表現できたらと描いたのが「瀑春」です。<br />
ご冥福とただただ復興を祈るばかりです。そして世界平和を願って。<br />
精神的なものを描きつづけていきたいです。

 

   

 
 

茂木緑水

MOTEGI RYOKUSUI

日本絵手紙協会会員、日本はがき芸術作家文化会会員
 
1949年岩手県生まれ。本名美津子。69年目白学園女子短期大学英語英文科を卒業、99年早稲田大学オープンカレッジで絵手紙に出会う。2006年から日中書画印芸術交流展、日本はがき芸術作家展で受賞を重ね、12年21世紀書画作家国際交流桂林展(中国・桂林市美術館)で桂林市美術館賞を受賞する。
 
Vincenzo氏の動画 http://youtu.be/9PYnYOb2CHI

 
     

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