日本画

     
   
私の家調布からは晴れた日に富士山が良く見える。今年は冠雪がおそいなあと思っていた所、10月中旬に一気に白い富士になった。あの雪が春先になると融雪し滝となり、途中で地下深くもぐり、伏流水となり長い年月を経て地上に表れるという。そんな話を聞いてこの絵を描いてみた。
私のアトリエから海岸までは、ほんの100m位で、制作に疲れると海岸に出てボーッと太平洋の荒波を眺めて、いつの日かこの景色を描きたいと思ってしまう。なんとか作品にするのに長い時間を要した。それは波を紙の色で表現したいから。この絵は太海のシンボル的な岩を、岩礁に砕ける波と組み合わせて描いた。私は大自然の息吹きを描きたい。まだまだ精進しなくては…。
山は登るものでなく見るものだと私はよく人に言っている。<br />
もう体力が無くて登るのは無理だから強がりを言っているのかも、特に北アルプスは好きで年に何回も見に行く、それをヒントにこの絵を制作してみた。<br />
ふと穂高と槍の間に実在しない滝を描いて見たくなった。人にこんな所に滝は無いよと言われそう。だからこれは私の夢の世界

   

 
 

永名二委

NAGANA FUTAI

日本表現派同人、日本選抜美術家協会常任理事、全国水墨画協会評議員
 
2002年
2006年
2007年
2008年
2010年

国際美術大賞展自由民主党総裁賞受賞
全国水墨画秀作展経済産業大臣賞受賞
日仏世界展ポールアンビーユ賞受賞
日本表現派展日本表現派賞受賞
仏学士院芸術アカデミーアルフォンス・ドゥ・ヌーヴィル賞受賞

 
     

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