日本画

     
   

   

第44回新院展(東京都美術館)「仏頭(唐招提寺)」 162.1×130.3cm 2012年

愛しくて
年輪、重ね過ぎたのでせうか、ことに樹木の一年、一年を愛おしく思うのです。
この作品は奈良の唐招提寺宝物殿に安置された仏頭です。いかに風雨にさらされたであらう永き過去を思い…頭だけが残る。いたましさを思う時、私の眼には涙が溢れるのです。
この絵は23年前、娘(可淡37歳)の死を知らされた時、描いておりました。それに今年筆を加えて作品は今二十三忌に至り、やっと世の中を見ているのです。 合掌

 
 
 

大作可星

OSAKU KASEI

新日本美術院常任理事、せいか会主宰
 
1927年東京生まれ。
2003年第35回記念新院展で特別賞を受賞、さらに07年から連続して総裁賞、衆議院議長賞、文部科学大臣賞、新日本美術院大賞を受賞する。海外取材も数多く、国際賞をたびたび受賞する。

 
     

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