日本画

     
   
僕、羽化したばかりの蟬です。殻を脱いで、やっと出てきたら、空気は澱んでいて、暗くて何も見えないんだ。それでも此所まで飛んできたら、やっと気持が楽になったよ。だけど……これからどうしたらいいの?</p>
<p>此所まで辿り着いて、おめでとう。さあ、いろいろ経験していらっしゃい。何事も誠実に一生懸命にね。私がいつも見守っていますから。
私達・人は頻度に個人差はあっても、常に「実在の世界」と「存在の世界」を往き来しています。<br />
目に見えない「実在の世界」に意識を置いた時、とても心が安らかになります。<br />
私にとってこの絵は苦しい時や病になった時に、傍らに置いて見ていたい絵です。
「あなたは何を求めているのか」<br />
  …………<br />
怒り、悩み、悲しみを通り過ぎ、<br />
今は、「天に教えを求めて」<br />
少しずつ、歩いています。<br />
そうしたら、<br />
安らかになれると気付きました。

   

 
 

大谷笙紅

OTANI SHOKO

天相画家
 
大分県出身。禅画を経て、墨相画心統一筆法創元・武井泰道に師事。
日本墨相展にて3度の大賞のほか受賞多数。
2018年『魂のふるさとを求めて 大谷笙紅 墨相画の世界』を出版。
墨相画心統一筆法・師範科正師範。公益財団法人天風会会員。
個展(有楽町朝日ギャラリーなどにて)。
2019年3月26日~31日「墨相画 大谷笙紅展 魂のふるさとを求めて」岸和田市立浪切ホール(1F多目的ホール)にて開催。
作品収蔵:花王株式会社、有松・鳴海絞会館、小林美術館、ほか。

 
     

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