日本画

     
   

ツバキ科で11月から春にかけて咲く早咲きの椿で桃の実の様な美しいつぼみをつけ、桃色紅ぼかしの一重のあざやかな風情で開花する。<br />
「中国の伝説中の仙女(西王母)が3000年に一度、実のなる桃を漢の武帝に与えたというカラモモの異称。 広辞林による」<br />
西王母は金沢地方で広く栽培されている。


“つゆくさ”は普通の道端に生える一年草である。露をあびて、やがてはかなく風に散る露にたとえて露草と呼ばれたマメ科の不整斉花である。その姿には楚々とした素朴な強さと、個性的なそれぞれの美をもつ草花である。他に斑(フ)の入る斑入(フイ)り露草や、おおむらさきの直径が2cm位の花を咲かすおおむらさき露草等もあるが、私に余生も画き人として伴に歩んでくれる心の草花がこの“つゆくさ”である。

   

 
 

澁川 矗

SHIBUKAWA NAOSHI

 
1930年
1954年
1979年
1982年
1989年
 
2001年
 
2003年
2005年
 
京都府生まれ
京都市立美術大学(現京都市立芸術大学)日本画科卒業
大阪市立美術館勤務、美術研究所を主管する
この頃より関西各都市の百貨店美術画廊で個展開催
大阪市立美術館退職、以降大阪成蹊女子短期大学講師・宝塚造形芸術大学講師(ともに非常勤)
京都府舞鶴市郷土資料館に館蔵品として郷土周辺の山野草花木等の作品61点収蔵される、舞鶴市功労者表彰受彰、紺綬褒章受章
舞鶴市制60周年記念功績者表彰受彰
千葉県銚子市に転居
 
2009年まで個展開催38回
主な著書『澁川矗日本画集』(京都書院)、『日本画茶花事典』(東方出版)他多数

 
     

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